テンカラとフライのコラボ in 開田高原(2)

 

飛騨牛のバーベQはうまかった。肉が柔らかでジューシー。本来なら焼き肉大好きなので石徹白フィッシャーズホリディのようにバカ食いをするのですが、ちょっと事情があって少なめに。それでも参加者からすればよく食べると思われたかもしれません。

焼き肉をうまくするのがキリンフリーのノンアルコールビールです。これはうまい。昨年の夏、これが出て以来、箱買いをしてほぼ毎日飲んでいます。ビール好きな人からすれば、フン!の「もどき」かもしれませんが、アルコールが一切ダメな私には救いの飲み物です。暑い風呂あがりの一杯はたまりません。釣りに行く車中もプチッと。

それまではコーラも喉にギュ、ギューっと来るのでビールも同じだろうと思っていたのですが、全然違うのです。口の中がベタベタせず、後味すっきり。今ではコーラは甘すぎて飲まなくなりました。50を過ぎてこんなうまいものがあることを知り、長生きしてよかった。

もし、私がアルコールに強ければ間違いなくビール好きになっていたでしょう。そして飲酒運転とか、女子学生にコンパでセクハラなどで新聞沙汰に。飲めなくてよかったとつくづく思います。というわけで甘いものを控えている(糖尿病ではないです)私には、これからはぜひキリンフリーを。

オーナーの鈴木さんが私がキリンフリーだと言うことを知っていてたっぷり用意してくれていました。5本飲んだのでは。飲める人はサーバーからギンギンに冷えた生ビール飲み放題です。バーベQの開始の頃は黒い御嶽山のシルエットも、炭火が細くなるとともに闇の中へ。空には満点の星。

さぁ、キャスティング大会だ。ルールは各自の竿と仕掛けで決められた投数で、皿の中に何回入るかというゆるーいルールです。皿も追加され最後の20秒間キャスティングでは4枚になりました。

申し訳ないですが、第1回石垣杯争奪キャスティング大会(オーナーがつけたのです)は、予定どおりというか私がダントツで優勝してしまったのです。ここで優勝できなければ「恥」でした。

室内ではパタゴニア社員によるウエイダーやウェアの展示と試着です。いつも安物ばかりの私としては値段も高いけれど、しっかり細かいところまで配慮された製品ばかりと感心ました。

キャスティング大会優勝賞品はなんとレインギア、値段は25K円だそうです。申し訳ないような、当然なような(アワワ)。もし、来年もあるようなら私は辞退します(どこからか当然だの声が)。その他、全員に賞品が。私のレベルラインテンカラキャップとTシャツも。

翌日は元テン・近テンのSさんと、どっぷりフライのIさん、木曽が地元のKさん、上田のカリメロさんと一緒に釣りました。Sさんはテンカラから離れていた時期が長かったので、昔のテンカラのイメージが残っていたようですが、進化したレベルラインテンカラに驚いたようでした。おそらくこれからテンカラ(これテン)になるでしょう。しかし、フライフィッシングのクラブに所属しているので微妙な立場になるかもしれません。SさんのHPにも載っています。カリメロさんのブログはこちら。

どっぷりフライのIさんの名前は出すことはできませんが、いくたの経験を積んだ人です。名前は出していませんよ。間違いなくテンカラウイルスが左右大脳半球にとどまらず脳幹まで注入されました。テンカラのキャスティングはうまい。フライの経験が長いのでフォワードキャストに力が入っていますが、これは時間の問題でしょう。

ただ、どうしてもフライで釣れるところしかポイントと思っていないようです。そこで、Iさんの後を釣っていきました。そして如何にポイントを見逃しているかを実釣で見てもらいました。Iさんが打った後でも何匹も出ます。そのためのポイントの見方、どのようにすれば出るか、そのテクニックを披露しました。

Iさんびっくり、AU。つまり、フライの短い竿、重いライン、毛バリへのこだわりでは限界があるのです。テンカラは1本の毛バリで打ち、流し、止め、浅く沈め、深く沈め、誘い、ピンスポットに一発で入れることができる日本の渓流では有利なシステムなのです。いや、日本の渓流に適応するように進化してきたのがテンカラなのです。

もちろん、フライのシステムが有利な場所もあることは言うまでもありません。そういう場所ではテンカラはお手上げです。ともにその環境に適応して進化してきた長い歴史があります。お互いにその長所と短所を知ればいいのです。

今回はテンカラとフライのコラボのはずでした。つまり、テンカラもフライから学ぶ機会だったのですが、一方的にテンカラの講習会になってしまいました。ぜひ、フライマンの中に、テンカラ師にフライを講習するという人が出ることを期待したい思います。

来年、もしあるようでしたら高原の涼しい夏をコラボで過ごしませんか。鈴木さん、来年もある?