プロカメラマンの粘り

 

すでにアジャリのブログに出ていますが、つり人社の取材で福井県に行ってきました。アジャリ君はこのあたりの渓流にめっぽう詳しく、いろいろな場所を知っているのでガイドをお願いしました。

数日前の大雨で水が高く、ベストの条件ではありませんでしたが、ガイドのおかげでアマゴ、ヤマメ、イワナの三役揃い踏みができました。取材前にアジャリ君が朝早く、尺上の幅広ヤマメを釣って撮影用に活かしておいたのですが、カメラマンが到着して、いざ撮影というときにヤマメはトンズラしていました。草をかぶせたので鳥にやられたのではなく、大脱走に成功したのでしょう。見事なヤマメでした。

いるところにはいるものです。足跡がまったくなかったので誰も入っていなかったでしょう。アジャリ君の毛バリを見るのは久しぶりだったかも。次の機会が楽しみです。生きていれば。

それにしても浦カメラマンの粘りには驚きます。背中の防水ザックに一式入れて、両肩には2台のカメラ。これで渓流を遡行します。いい魚が釣れれば、上から下から、斜めから、横から、近寄って・・・そのうち、魚に「いいよ、いいよ、可愛い。そのポーズでにっこり、軽く口を開けて・・」なんて言ってます。言うわけない。

ともかく最低で15分、長ければ20分以上、1匹の魚を撮りまくります。その間、こちらは撮影が終わるまで待つしかないのです。その中から使えるのはほんの数枚と思います。

今はデータですがフィルムの時代は大変でした。釣りサンデーのカメラマンと同行したとき、浦さんと同じようにフィルムを何本も使って撮りまくります。フィルム代にいくらかかるのかこっちが心配になります。

なぜそんなに撮るのと聞いたら、このチャンスは二度とないから。つまり一期一会というわけです。私はイチゴ好きえですが。とくに石垣イチゴが。

ところで三役の他に渓流の珍種、オナゴが釣れました。餌釣りで年数回、楽しんでいるそうです。ぜひテンカラを、ということでウィルスつきの毛バリを差し上げました。愛知県犬山市で提灯カフェ「おどき」を経営しているそうです。おどきの名前は「そこをおどき!」とギャグなら覚えられます。甘いものの店なので機会があれば行ってみます。

おどきとは男時のことのようです。時運が向いてきたときのことをさすようです。女時(めどき)はその逆。テンカラにも、おどきとめどきがあります。私は夕まずめになると、そこをおどき! そこは俺のポイントだ、と人格が変わりますのでご注意ください。