水産庁の魚の殖やし方のパンフレット |
独立行政法人水産総合研究センター増養殖研究所内水面研究所(ウーン、長い)の中村智幸先生から、水産庁が魚の殖やし方のパンフレットを出しました、と紹介がありました。中村先生は「イワナをもっと増やしたい」などの著書が多数あり、石徹白や大町での渓流魚の増殖にもご協力いただいています。 パンフレットには渓流魚だけでなく、アユ、ウグイ、カジカなどの殖やし方も載っています。全編カラーで、お役所らしくない、わかりやすい言葉で書いてあります。 渓流魚の殖やし方を読んでみました。こんなことが書いてあります。 @自然繁殖魚が15cmになるまでの残存率は2%。100匹生まれてわずか2匹。さらに放流された養殖魚では1%以下。プール育ちは弱い。つまり100匹に1匹程度しか15cmまで生き残れないようです。せっかく15cmまで育ったところを釣り人が持ち帰るのでほぼ0匹でしょう。俺一人が持ち帰ったところで魚なんか減りはしない、ということはないのです。皆が俺が、俺がと思っているのですから。 A なんとか魚を殖やしたい。そこでいろいろな方法をします。15cmの魚1匹殖やすのにかかる費用は 稚魚放流560円、成魚放流120円以上、発眼卵放流100円、親魚(しんぎょ)放流90円 なんと! 稚魚放流は対費用効果がない方法なのに驚きました。以前、せっせとバザーでお金を集めて某漁協の稚魚放流費用に寄付していました。仮に3万円寄付したお金で15cmまで育つ魚はわずか50匹。50匹殖やすために寄付していたのか。ないよりもマシですが。それよりも発眼卵や親魚放流の方が効果的です。 B 産卵期の成熟した養殖魚を放流する方法が注目されます。産卵床も魚たちが作るので、人が作る必要がありません。養殖から生まれた魚も野生魚。安上がりなうえに手間がかからないわけです。 親魚(しんぎょ)放流の詳しい方法は岐阜県河川環境研究所のホームページに載っています。 ぜひ、一読ください。
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