BS釣りビジョン Fishing Cafeでテンカラのアーカイブ

 

9月20日から放送のBS釣りビジョンの「Fishing Cafe」でテンカラをとりあげるので機会があれば見てください。

単にテンカラのテクニックや、どこで、どんな魚を釣ったという定番の釣り番組ではなく、テンカラの過去、現在、未来をつなぐアーカイブ(記録、資料)の1時間番組である。 釣りビジョンは24時間釣りだけの番組なので、繰り返し流れます。

「釣りビジョン」はBSなので、BSを見れない人もいるし、BSは見れるけど釣りビジョンは見れないという人も多いので、少し番組紹介。

私はテンカラのアーカイブの必要性を感じていたので、Fishing Cafeのスポンサーがシマノという関係から、釣りビジョンにこの企画を提案した。しかし実現までに2年が必要だった。テンカラの過去を振り返る場合、昔のテンカラを訪ねる必要があるが、すでにかっての職漁師は存命ではなく、過去を再現するのに職漁師の伝統をうけつぎ、番組に協力してもらえる人を探すのに時間がかかったためである。

長野、新潟県にまたがる秋山郷でかってクマ撃ちやテンカラ漁をした 山田重男さん(故人)のテンカラを受けつぐ息子さん(65歳)の釣りや、山田重男さんの貴重なテンカラの映像も放送される。

また、長野県大町山岳博物館では明治時代の職漁師、遠山品右衛門の釣り道具や、黒部最後の職漁師と言われた曽根原文平のテンカラ道具を学芸員の案内で見ることができた。 学芸員がテンカラマンで、私の本も読んでいるとのことだったので、お互い話がはずみ、撮影はスムースだった。

現在と未来は、私とTenkara USAのダニエルの釣りを紹介しながら、テンカラへの思いとともに、海外でのテンカラの普及と未来を紹介するものである。 十人十色のテンカラなので、私の釣りが現在を代表しているとは思っていないが、1つの現在であることは間違いないだろう。

テンカラは本家の日本より海外での普及が急速であり、すでにテンカラ人口は日本をはるかに越していて、この勢いは止まらないようだ。 とくに人口3億を越えるアメリカの勢いはすごい。やがて将来的には、テンカラは日本の伝統的な毛バリ釣りであったことは忘れられ、Tenkaraという名前のアメリカオリジナルな釣りになるのかもしれない。

刻は流れ、すべてのものが過去になる。テンカラの将来は誰も予測できない。それゆえに過去に遡り、現在のテンカラを記録し、将来を語ることを今、残しておくことだろう。そんな思いから番組つくりに協力した。ぜひ放送を見てください。

見れない人のためにDVDを多数、作っておきます。