翌日は釣り大会である。朝9時ごろから11時半ごろまでで、ニジマスとアマゴの1匹の長寸で決めるというもので、私のエントリーは20番。
受付のときメジャーを渡され、メジャーと一緒の写真を撮るというもの。C&R区間だから魚を持って帰るわけにはいかない。
釣り大会というと、ひきつった目をした人が睨みつけるようなイメージがあるが実にゆったりとしている。数ではなく長寸1匹というところがいい。
参加者も20名程度ですでにテキトーに散らばっている。私は昨日の大物バラシの場所に入る。ほどなくして下流のルアーマンがヒット。リールを巻き、ゆるめ、間合をつめること5分。
ニジマスも観念してぐったりしたところをメジャーを当てるとなんと67cmである。この魚はルアーでなければキャッチできなかったろう。
釣れてもよし、釣れなくてもよしの大会が終わった。優勝はさっきの67cmのルアーマンである。優勝商品は10Kg(だったかな)のお米。ニジマスの部
の5位まですべてルアーである。泣く子とルアーには勝てない。
私はアマゴの部、30cmで2位だった。商品はお米3Kg。米が大好きな家族として、これはうれしい。家内の喜ぶ顔が目に浮かぶ。
ヒットなしの残念賞はトオルちゃん。商品はタワシである。「ワタシ、タワシ」とトオルちゃん。
この大会が来年もあれば参加しよう。目が怖い人が誰もいない自己申告というゆるい雰囲気が好きだからだ。
大会が終わってからA君にこうすれば釣れるよとマンツーマンで面倒を見る。彼は私の大学のフィッシング部員だった。私は顧問でありながら
、自分の釣りだけやっていて一度も部活の面倒みなかったのだ。卒業した今になってせめてというわけで。
目新しい毛バリに変えることに尽きる。放流された魚はほぼ放流場所に定位する。そこに次から次にルアー、毛バリを見せられるのですぐに慣れてしまって見切っているからだ。
「ホンマモンば出さんかい!ワレェェ」
そこで、魚が見たことない毛バリで食わせるのだ。
「なんだべぇ? 」
A君の前でポンと掛けたのは6番のハリに腕時計くらいにハックルを巻いた毛バリである。これをワッサ、ワッサと動かしてとゴツン。それを見飽きたと思えば、また毛バリを変える。
午後になるとルアーはまったくダメである。なぜなら、ルアーの動きそのものをすでに見飽きているからだ。ルアーはまだ見飽きていないときの一発勝負には強いが、時間がたつにつれて食わなくなる。
代わってテンカラが有利になり、数釣りの本領発揮である。ルアーとテンカラ、それぞれに有利、不利がある。
O谷さんの奥さんがアロマの店を出していた。認知症の予防のためのアロマもあった。私は認知症治療のアロマがほしい。あればアロマウレピーだ。それと加齢臭のアロマも。女性が寄ってくるアロマもあればいいなと思うが、赤い玉が出た私にはもう必要ないだろう。 |