ムサテンからトラウトフェスタへ(1)
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むさ苦しいテンカラ会、略してムサテン(武蔵野テンカラ会)の群馬県神流川(かんながわ)の冬季釣行会に来ませんかという話があり、はい、はいと、二つ返事で参加したのが12月2日のことである。 前夜、豊田→名古屋→東京→高崎と新幹線を乗り継いで高崎に泊る。翌朝、メンバーの笑渓さんに迎えにきてもらい予定の朝9時にはすでにメンバーがほぼほぼ揃っている。 フッと横を見ると、見たことのある人が。なんと倉上組の町田さんではないか。オマッチーしていましたというので、聞けば今日は倉上組の釣行会兼忘年会だそうである。 ということは今日はムサテン、倉上組で入り乱れることになる。倉上組は夜は肉とのことである。肉は熊、猪、鹿とのことで、肉と聞いて強く反応する。 ここ群馬県上野村の隣は長野県。群馬の最も西の端にあり、標高も高いのですでに紅葉も終わり、木々はすっかり葉を落として山は冬のたたずまいである。 初めての冬季釣り場なのでしばらく様子を見ることにする。フライマンも多数いるものの誰も釣れている様子はない。どうやら放流されて間があるらしく、しかも水は少ないようでこれは厳しい予感が。背中をゾゾッと悪寒が。風邪か? 霊か? ムサテンの一人がイワナを掛けたので、ソレッ駆け寄ればヒレがピンとしたヒレピンの、ひょっとすると天然の8寸イワナかも。毛バリを見ると黒の普通毛バリに頭に赤いトランプキャップである。 そうか、日がたっているので魚も流れて来る餌を食っているので、普通毛バリの方がいいのではないかと思いつつも、まったくアタリがないので、百均の1円エッグを使ったり、黒い革を切ったクロカワ毛バリを使ったりしたが、魚は見えるものの食い気まったくなし。
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下流で50オーバーを釣った町田さんが下流に魚が固まっているよというので、行けば組長の倉上さんと若頭の鈴木さんがいるではないか。鈴木さん、すぐに掛ける。場所をゆずってくれたのでそこには、いる、いる一目で20匹のニジマスが。 ビーズヘッド毛バリでテキトーに誘いを掛けているとゴツン。来た、来た。ゴンゴン引く。♪クローゼットのなぁかは・・タンスにゴンゴン。 45cm程度の普通のニジマス。ここにはハコスチがいるそうである。ハコスチは中部では馴染みのない魚である。箱根の発泡スチロールではないようだ。 ハコスチ 「釣り用のニジマスとして群馬県水産試験場が開発した。背びれや胸びれがこすれにくく飼育しやすい箱島系の雌と野性味が強いスチールヘッド系の雄を交配したことから、「箱」「スチ」と名づけられた。魚に求める「スピード、パワー、スタミナ」を備えるとされ、他のニジマスに比べ釣り上げるときの引きの強さが特徴」 スチールヘッドのパワーとスピードがあるので、ハコスチは小さくても走るので面白いとはヒカールヘッドの倉上さんの話である。 午前の部、終了。お昼だ。今日はムサテン貸切で猪ブタの焼き肉とのことである。猪ブタは食べたことがあるようなないような。 どれにしようかな。今日はムサテンの代表Oさんのおごりということで、それならば一番高いものにしようと肉300gにする。ご飯は当然、大盛りである。 肉のアブラがきつくなく、さっぱりとした味で、いくらでも食べることができる。300gをペロッと完食。あと100gは軽くいけたな。次回は400gにしよう。御馳走さまでした。 さて、午後の部になるもウンもスンもなし。魚は見えれど食う気配がしない。誰の竿もたたない。あの手、この毛バリ。引き出しをすっからかんにしても、まったく反応しない。 山に挟まれた神流川である。午後の陽は2時を廻ると山影におち、川原にはすでに黒い影が。この影が魚を活性させるかと期待したが、まったくウンスンのヒットなしで集合の午後3時である。 来年、またムサテンと遊ぶことを約束する。ムサテンも今晩は忘年会とのこと。ムサテンは自炊、手料理が得意で、メンバーが分担して料理をつくる。 では、と再び高崎まで送ってもらう。私は今晩、品川の羽田に泊り、明日の朝5時、シマノの車で護送されて川越のトラウトフェスタで、明日はシマノの人になる。
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