お盆日記

 

8月12日は、Tカメラマンの2番弟子のI倉君から、マレーシアから来た人がテンカラをやりたいので面倒見てもらえないかとの依頼。ノープロブレム。場所は石徹白C&R区間である。

名前はシャキル君。カタコトの日本語と私のコトコトの英語で通じている(タブン)。大学3年生とのこと。マレーシア政府の派遣学生として企業研修に来ているらしいので、相当優秀な学生だろう。

クレバーで若いのでキャスティング、ポイントの見方、合わせなどがすぐにできる。

フッキングすると竿をおいてラインをたぐろうとするので、グリップ! ホールド! アップ! これを数回。最後にはグリップを握り、正しいランディングができるようになる。

都合6匹釣るがすべてニジマスだったのは残念。イワナを釣らしてやりたかった。I倉君がリミット10匹のうちニジマスが8匹、イワナ2匹。なんとかならないものだろうか。

 

 

翌13日は荘川水系でやすさんマーキーさんらと待ち合わせ。川の名前は出せないが、ときどきフライマン一色になることがある川である。なんだか名前を出してしまったような。

お盆だけれど、川遊びする家族がチラホラいるだけ。ここはインターから近く、石が丸く、安全に遡行でき、水が綺麗なので好きな渓流である。この日は5名とあって3:2に分かれる。

朝方は水が冷たく活性がない。これは水面まで出ないと判断。こういうときはうんと上流に毛バリを落とし、ポイントに来るまで毛バリをじっくり沈めるのがいいのだが、なにせ一流しに時間がかかる。

私のようにこれからの人生に時間がないものにとって、とても待てない。そこでビーズヘッド毛バリを流す。これなら勝負は早い。

案の定、フッと止まる糸フケで25cmのイワナが。皆さん、ビーズヘッドですよ。そこからやすさんらはビーズヘッドに交換。順調に釣果を伸ばす。二人の釣りポーズがそっくりなので思わずパチリ。

昼は暑い中でラーメンである。この夏にはめずらしく雨のないカラッとした天候で、熱いラーメンもうまい。

午後、地雷を踏んでしまった。迂回して道を上がればよかったのだが、人生に時間のない私はショートカットして藪こぎ。

蜂の巣を触ってしまったのだ。それこそ蜂の巣をつついたようになりブンブン、ワンワン蜂に刺される。痛い、痛い、イテェー。

ホウホウ言いながらホウホウのていで逃げだす。都合10か所刺されてしまった。幸いだったのは小さい蜂だったことだ。あれがスズメバチならひどいダメージがあっただろう。

ボイズンリムーバーでチューチューしたが10か所もあると手がまわらない。痛い、痒い、痒い。痒みは刺されて5日たってやっと収まった。

昔、「蜂の一刺」の名言があった。女性の一刺も怖いが、蜂にも気をつけましょう。

 

 

17日は野牛田島の守と開田高原である。夏は標高1200〜1500mの開田高原に限る。その日も下界の木曽福島が30℃のとき、開田は24℃。暑がりジェイソンもまったく汗をかかない。

MTプチビラおんたけで情報収集。今年は釣り人が少ないようだ。監視員でオーナーの鈴木さんの話では放流量は同じなので魚は残っているとのこと。

あちこち廻って最後は末川である。この川はときどき「世も末川」になることもあるが、今年は全体にいいようだ。ただこの日は水が高く、しかも冷たい。

期待の夕マズメでは、あまりに水が冷たく川霧が出るほどだ。案の定、活性がない。となるとチカラが入る。たまのアタリにガツンと合わせる。

ハリスは0.8号。なんと3回合わせ切れである。初心者のような大合わせ。顔がポッと赤くなる。誰かに見られたのではないかとキョロキョロ。あぁ恥ずかしい。

筋力は筋肉の横断面積に比例する。私の腕が太すぎるのだ。当年とって還暦でもなんだこの腕の太さは。私の合わせ切れの多さは腕の太さに原因があるのだと言い訳。

合わせ切れではなく、魚のパワーでプッツンの話は次回。