木祖村テンカラ優先区講習会

 

6月23日(日)は長野県木祖村にテンカラ優先区ができたのでその披露も兼ねた講習会だった。

優先区は6/1〜7/31の2ヶ月間、850mの区間である。期間限定、区間限定であるが初めてのテンカラ優先区である。

優先区なのでテンカラ以外も釣りができるが、優先区であることを説明すると餌釣りの人も理解を示してくれ、これまでトラブルはない。

週間天気では雨の予報であったが、終日、明るい曇りで暑くもない天気となる。

私が行くところは雨になり、嵐になると言われた「平成の雨男」だったが「令和晴れ男」になった。

事実、令和になった5月から開催したのべ10回の講習会は一度も雨に降られてない。どうだ! こんなことを自慢しても仕方ないが。

昨年から「木曾はテンカラのふるさと」をキャッチフレーズに木祖村、長野県、漁協とともに北の安曇野渓流会事務局長の水谷さんと私が協力して木祖村にテンカラ専用区をつくることを目指してきた。

いろいろな事情で専用区にならなかったのは残念だが、木曾はテンカラのふるさとを地元の方々に知ってもらう機会になった。

講習会は20名の申込みがあり午前、午後の二部制である。うち子供が3名、女性1名。おおむね7割が木曾地方の人である。

年齢は9歳〜85歳。9歳の子供と85歳の方が一緒に講習を受ける。こうして若い世代に繋がっていくのだろう。

これには信州の地域紙の市民タイムスに講習会が掲載されたので、これで知った人が多いからだ。

講習会には参加しないがテンカラを楽しむ人、講習会のサポートをしてくれるメンバーで40名を超す人が参加した。

木祖村の東(ひがし)観光課長と2名の職員が休日返上で早朝から駐車場案内などをしてくれたおかげで行き届いた講習会になった。感謝である。

講習では、なぜ「木曾はテンカラのふるさと」と呼ばれるのか歴史的な経緯を説明した。木曾の人でもすでに経緯を知らない。

仕掛けの話、毛バリの話。いつものオヤジギャグを適度にちりばめて。

オヤジギャグ初心者にはまさか大学の先生の口からオヤジギャグが出るとは驚きなので、参加者の表情や反応を見ながらである。

 

 

座学の目玉は毛バリ巻きである。自己融着テープでバーコードステルス毛バリを巻いてもらう。

テンカラが初めて人にはこんなゴムで巻いたテキトーな毛バリで釣れるのか?と目が語っているが1本巻き、2本になり、3本目を巻き終わる頃になるとこれで釣れるという確信になる。

いつものことだが子供の毛バリ巻きは速い。一度で覚え、数本をさっと巻く子供も。

実釣では自分の巻いた毛バリで釣りをしてもらう。実釣は1時間なのでコンパクトにキャスティングと釣り方の説明をした後、各自、実釣である。実釣でサポーターがアドバイスしてくれる。

前日の午後、漁協によるアマゴの放流があったので、魚はたくさん見えるものの、前日の放流後、さらに当日の朝にテンカラで大勢が釣っている。

釣りまくっているので魚もすでに毛バリにスレていて簡単には掛からない。大勢が入れ替わり竿を出すので魚も警戒気味である。

それでも午前、午後とも全員に釣れてテンカラを楽しんでもらえた。

長野から参加した男性は今年からテンカラを始めて今日で3回目とのこと。

これまで2回はそれぞれ1匹しか釣れなかったが、この日、講習会前に竿を出したら、なんと23匹釣れたそうである。こんなに釣れてもうテンカラ最高でーす。

女性は今日が初めてとのこと。なんでテンカラを始めようと思ったのですか?

なんと昨年放送された、釣り百景「日本古来からの釣り「テンカラ」 美しき魚を求め岐阜の渓を歩く」を見たとのことで、ぜひテンカラをやってみたかったとのこと。

女性には念入りに教える私である。バブルレーンに毛バリを流すこと。水面を泡が流れていく、その泡の流れがバブルレーン。この流れに乗って餌が流れるので毛バリもその流れに流せば釣れますよ。

クレバーな方なのでバブルレーンがすぐわかり、キャスティングもそこそこできているので、あっという間に1匹、そして1匹。バラしも含めて数匹ヒット。

こんな毛バリで釣れるのですね。不信が自信になり、確信に変わったときである。

これまで餌釣りだった男性もテンカラは初めて。当初は毛バリで釣れるのか? 実釣の終わりには西尾さんのサポートでなんと4匹連続ヒットである。

魚を見て掛けるのがこんなに面白いとは。すっかりテンカラにはまっている。

4匹目には竿が折れてしまった。20年くらい前のD社の竿とのこと。今度買うときにはシマノにしてください。

入門者、初心者にとってまず釣れることが第一である。たとえ放流魚であっても釣れなければつまらない。

テンカラ優先区にはイワナ、アマゴが放流されている。さらに、7月末までにこれから2回の放流があるので入門者、初心者にとって楽しめる釣り場になると思う。ぜひ優先区に足を運んで ください。

放流日はこのHPにアップします。

お茶の間テンカラとGの男の雑記帳