初釣り  - にわかフライマン、やはりテンカラマン -

 

正月は暇。家内と2人だけなので暇。

じっとしていられない性分なので、正月3日はTカメラマンたちの浜松の天竜川C&R区間の初釣りにくっついて参加。

ここはテンカラと餌釣りは禁止である。テンカラが禁止の理由はよくわからないが、監視のときリールのないテンカラは餌釣りと区別しにくいからとも。

ということで、にわかフライマンになる。ロッド(フライマンなのでロッドと呼ぶ)とリールは教え子(といっても子供ではない)の山本から借りる。

山本が始めて数投で50cmの幅広メタボニジマスを掛ける。5分くらいあしらいながらキャッチする。放流ものなので、鼻がむけていたり、ヒレが小さいのは仕方ない。毛バリは白い2cmくらいの毛糸のようなもの。

リールなので取り込めたと思う。なにせダム下で石はヌルヌルなので、魚と一緒に下るしかないテンカラならこのサイズはとれないだろう。

Tカメラマン、テンカラと建築のSさんはこの区間のベテランである。この日はTカメラマンの師匠のSさん、さらにTカメラマンの2番弟子のI君の計6人である。

皆、来ているとのことで、地元、浜松の加齢臭のない無州さんをはじめ集まってくれた。なにより甘い饅頭、鯛焼き、コーヒー、厚揚げなどの差し入れが嬉しい。

Tカメラマンたちのシステムはフライテンカラである。フライロッドとリールでテンカラをする。リールには1.5号程度のレベルライン。ハリスは0.6〜0.8号を1ヒロぐらい。

レベルラインに毛糸の目印をつけ、毛バリの30cmぐらい上にカミツブシである。オモリの調整がキモのようだ。

このシステムでラインを張りながら、底を流れるように毛バリを流し、かすかな目印の動きと手に来るコツあたりを取る。

2番弟子のI君はすでに午前中だけで10打数7安打とのこと。若いだけにヌルヌルを気にもとめずにあっちにこっちに。

私などヨロヨロ、ズリッ、オッと。まるで能のような歩き方である。ここでこけたら、冷たい水で初泳ぎ。まさに年寄りの冷や水になる。

ガイドにラインが絡んだり、リールのドラグを強めたり、弱めたりで面倒である。つくづくテンカラはシンプルでいい。今日だけはにわかフライマンであるが、同じシステムならテンカラならもっと楽しいと思うので、やはり私はテンカラマンである。

ダム下なので水が悪いのは仕方ない。毛バリやオモリが底の藻にかかる。もぉ・・・。テンカラ毛バリが10cmぐらいの緑のマラブーになる。掛かったニジマスが頭に藻をかぶってロン毛ニジマスで上がってくる。

そんなダム下であるが、この時期、釣りができるだけでうれしい。

さすがに皆さん、よく掛ける。この日、I君は19打数14安打とのこと。ダントツである。10分近く格闘してとうとうキャッチできなかったのは60cmオーバーのヒレピンである。悔しくてC&R通いが続くだろう。

私はかろうじて両目が開く。しかし2つとも30cmもない。皆から、こんな小さいのも入れているんだと言われるサイズである。

大物を釣りたい。私にもとうとうそのときがキタァ。

グズグスである。鼻水が垂れる。止まらない。目がかゆい。なんだ、なんだ。花粉症か? 今年は正月の3日から花粉症か? 

午後になり強くなった風に乗り、花粉が飛んできたのだろう。早い年で1月の末からだが、今年は3日からである。なんとしたことか。

帰宅しても鼻水が止まらず、鼻をかみすぎてクリスマスから2週間遅れて来た赤鼻のトナカイになったのだった。