アタリと合わせ
午後3時頃にハッチが始まった。近くの女性たちに「ハッチだよ」と言ったら、どこにミツバチが? そうじゃなく羽化が始まったの。ウカウカしてられませんよ。
そこは底石で流れが2つに分かれた、膝下くらいの深さの流れが5mほど続くところである。石裏は養魚場の流れと同じなので、放流直後の魚にはつきやすいのだろう。
流下する餌を追ってパシャ、パシャとライズする。ライズとヒラを打つ数からすればここには20匹以上いる。
これはアタリと合わせを体験する絶好のチャンスである。軽く浮きやすい毛バリに交換してもらう。
キャリアを積めばパシャと出たそのパシャが、食ったか(くわえた)食ってないかがわかるが、初めてだとそれがわからない、今のは食ってない!
食ってないアタリにも合わせをするので当然かからない。早い!遅い!合わせのタイミングをつかむのも経験である。
また、ハイルヒットラーのように肘を上げて合わせるので、フッキングが弱くフックアウトしてしまう。バシッ、ピシッと合わせないとフッキングしないことがわかるまでにも経験が必要である。
やがて自然に流しただけでは魚も騙されなくなる。そこで水面をススッー、ツツッーと引くトリッキーな動きをすると反応する。
「ススッー」「ツツッー」っと声を出して引くとうまく引けます。そんなことはありません。
このススッー、ツツッーがどのようなスピードなのか、動かす方向などで、反応に違いがあるので、これがわかるのにも経験が必要である。
このようなことを教えながら女性一人、一人に釣ってもらい、ある程度釣ったら次の女性に交代してもらった。ライズを見て、それを掛ける経験は楽しかったと思う。
女性の中で43cmを釣った人が2名。そのうちの地元、富士市の人の取り込みを見ていたが、慌てることなく、竿と魚のあしらいも見事である。
テンカラはほぼ初めてのようだが、車が車中泊できる釣り専用車なので釣りに相当な経験がある人なのだろう。
もう一人、山梨から参加した人はシマノ「テンカラBBキット」でキャッチしている。キャスティング重視の軟調の竿なのだが、よく引きに耐えたものと思う。女性も竿も。
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