ところで表紙に毛バリをパッと打って、ガッとを合わせれば釣れる、とある。
Sergeyからパッ、ガッはどういう意味かと質問があったが、英語のメールのやりとりなのでうまく回答できなかった。
そのためロシア版には毛バリをパッ・・・の部分がない。翻訳できないのかもしれない。
ガッ、パッなどの擬音語や擬態語(オノマトペ)がとびぬけて多いのが日本語の特徴のようである。4500ぐらいあるようである。英語は150くらいらしい。
状態や心の動きなどを音(おん)で表した言葉であるオノマトペを果たして翻訳できるのだろうか。
たとえば
「シーンという音が聞こえるかのようにあたりは静寂に包まれていた。ドキドキした鼓動が聞こえるようだった。グリップをギュッと握り、サッと竿を跳ね上げた。シュッと風を切る音のあと、ポトッと毛バリが落ち、水面にユルユルと波紋が広がった」
日本人ならオノマトペから情景がうかぶ。私たちはつくづく音と感覚の中で生きていると思う。 |