白馬を釣る

 

南魚沼の講習会のその足で長野インターから白馬村へ。

まずNUKU雅でステーキ。明日はここのオーナーの岡田さんと友人の長谷川さんに白馬を案内してもらう予定である。

昨年はステーキ400gだったが、今回は200gと控え目。食が細くなったわけではなく、道中あれこれ食べてきたからだ。

肉のプロというだけに口に入れただけで、溶けるような感触である。かみ切るとはほど遠い。その後にジワッと肉のうま味が後を追い、次から次に箸が動く。

翌朝は白馬三山の源流へ。車で行けるところまで行き、そこから歩く。

「ここから降ります」

のぞけば遙か下に渓流が見える。ここを降りるためにチェーンスパイクの用意をお願いされていた。

生まれて初めてウエーディングシューズにチェーンスパイクをつける。

笹をつかみながら、木を支えにして、チェーンスパイクが斜面に食い込み、ズレないことを確認しながら、一歩一歩、ソロソロと下降する。

 

 

10分ほどして渓流に降り立つ。水はと言えば「ヒッ!冷たい!」水温は12度くらいである。その上、連日の夕立でやや水が高いようだ。

3.3mのシマノ「天平テンカラ」を出し、毛鉤まで3.3mの仕掛けをつくる。ラインはレベルライン2.5号である。ハリスはフロロ1号。

いくつか目のポイントで初ヒット。ここは尺ものが期待できるポイントであるが出たのは20cmのイワナ。

この鉄板のポイントで20cm? まだまだ活性がないな。走る魚がいない。走りだしたら毛鉤を追うようになる。

陽がさせば水温が上がるから活性するだろう。それまで時合まちである。

源流域なので上流を見ると大きな岩が壁のように重なっているところがある。

一つ、一つ岩を乗り越えまわり込む。上流のイワナと自分の目の高さが同じところもたくさんある。毛鉤を追ってきたイワナと目があったことも。

4時間の釣りだった。最大で26cmくらいのイワナだったが、この渓流で竿を出せたこと、川まで下降できたことで十分満足である。

遅いお昼を大きなカラアゲで知られている店へ。セブンイレブンのオニギリくらいのカラアゲ5個の定食をペロリと。まだまた食欲がある。

「年寄りは肉を食えるうちは元気」と思っている。来年は400gにしよう。

源流ということでウエットスタイルにした。釣りをしているときは気持ちいいが、案の定、翌日はふくらはぎに鉛を入れたように一日中、ダル重である。翌日、気分が悪くウエッ!と、とはならないが、私にはウエットはあっていない。