北海道のニジマス

 

毎年、一度は北海道に行く。

今年も10月15〜18日まで帯広をベースに札内川、音更川(おとふけ)、十勝川へ。北海道は紅葉の盛りであった。

今回は初めての場所なのでガイドの平田さんにお願いした。西尾さん、高木さんと一緒である。

毎年のように行く理由はネイティブの50cmアップのニジマスをテンカラで釣りたいからである。

ヒレはピンと張って、張り裂けるような丸々とした魚体が、ハリ掛りの瞬間、疾走するパワーは放流ニジマスとまったく違う。

しかも、リールのないテンカラである。その疾走についていければ取れるが、いけなければ、後は竿だのみである。

以前はネイティブの50cmオーパーに耐える竿がなかったが、3シーズン前からBGテンカラが発売になったので、「どこからでもかかってこい」と余裕の取り込みができるようになった。

今回もBGテンカラで50オーバーを狙ったが、残念ながら42cmが最大であった。

ハリスはナイロン1.5号、毛鉤は2mmのタングステンビーズをつけた#10バーコードステルス毛鉤である。

ネイティブなので普段、川虫などを食べているため普通のテンカラ毛鉤で十分である。

ただ、流れが強いところでは少しでも沈めた方が魚の目につきやすいので、タングステンビーズ毛鉤である。

 

 

北海道と言えどもネイティブの50cmオーバーを釣るにはハイシーズンのタイミングが必要なようだ。6月末から7月とのことである。

フラットな流れがほとんどである。深くなったところが大物ポイントなので100m歩き、200mヨロヨロして次のポイントに着く。ポイントまで遠い。ハァ、ハァ.........

大物の数は少ない。どこからでも出るようなことはない。

ここはいいところだ! しかし30cm程度は出ても50オーバーのチャンスは限りなく小さい。

ナイロンハリス1.5号だったが、1回、40cmクラスに切られた。1分ほど遊ばせて、もういいかなと思ってハリスをつまんだ瞬間にラインとの結び目でプッツン。あ!

ニジマスが寄ってきただけで、まだ十分のパワーがあったのだ。十分、遊ばせて余力をなくしてからでないと取り込みはできない。

あとはラインとの結節方法を考える必要がある。

案内してもらった音更川では3人とも数が釣れた。サイズは20cmクラスが多かったが入れ掛りのときもあった。毛鉤はビーズヘッドなしのバーコードステルスである。ここでは最大で36cm。

北海道の経験の中ではこれほど数が釣れるところを知らない。

オショロコマを釣りたいので十勝川源流のトムラウシまで上がった。

ここは15年前に一度、来たところである。そのとき泊ったロッジ、富村牛小中学校、豚丼を食べたテーブルなどそのままで懐かしかった。

上流にいくと時雨はやがて雪となった。10月の半ば、雪の中のテンカラは初である。こんな体験はもうないだろう。水温6℃。

オショロコマはすでにカップリングして産卵準備である。水温も低く、当然アタリなしでトムラウシを後にした。

これからあと何年テンカラができるだろうかと思うと、できるときには何でもしたい、しておきたいと思う。

50アップは来年に持ち越しである。釣るぞ。釣ってみたい。釣れるかも、釣れたらいいな。

そんな気持ちでどうする。絶対、釣るのだ聖子。