高橋さんのテンカラ講習会
 

6月24日(土)25(日)は岐阜県蒲田川での高橋さんのテンカラ講習会である。DVD「数や尺ものかテンカラ新戦術」(つり人社)の高橋伸である。

経験者のみ5名限定の有料(1諭吉)。

募集開始してほぼ1日で定員となった。参加者は富山、奈良、京都、浜松、岐阜から。それぞれ多彩なキャリアの人たちである。

今回のテーマは2つ

1つは深い底にいる魚をどのようにして釣るかである。私を含め深いところは苦手である。パッ、パッと打って出なければパスして次のポイントへ。

テンカラの多くは二次元の釣りである。テンカラを三次元で考えるのが高橋さんである。普通の毛バリやビーズヘッド毛バリが沈むには限界がある。そこでガン玉を使って沈めるものである。

経験的に深い底には大物がいるのはわかっている。しかし、そういう魚は水面に出ることはまずない。底の一等地でほとんど動かず餌を獲る。

底に送り込むためのシステムを場所と状況(魚の活性)により頻繁に交換する。とくにガン玉の使い方に驚く。底をガン玉がコツコツ触るようでなければ・・・

もっとも深いところで3mぐらいの底をとるために3Bのガン玉を4つ、計12B にしたことがある。

見事にヒット。ハリスが0.4号なので30mほど降っで取り込む。

ガン玉の使い方次第でどのような場所も対処でき、いままでパスしていたポイントも射程に入ることにになる。

 

 

場合により目印をライン、ハリスに2、3個つけ、ガン玉を使うことから、ときに餌釣りではないかと言われるようだ。言わないまでも思っている人は多いだろう。

餌釣りでも3Bのガン玉を4つはないだろう。その点からも餌釣りとは異なるコンセプトを持っている。さらに無味無臭の毛バリを食わせる点でも餌釣りとは明らかに違う。

状況判断からシステムの切り替えが早い。ハッチがあり虫が飛び出すと魚は中層にいると判断してガン玉からビーズヘッドに変更。そのサイズも素早く頻繁に換えている。

2つめのテーマはアタリである。

参加者の知りたいところは何がアタリなのか、である。流れのヨレでラインがふけることがあり、毛バリが、またガン玉が底石にあたることでラインがふける。毛バリをくわえてラインふけたのか区別つかない。

ウン?と思ったとき竿を軽くあおり「聞く」。もし重ければアタリなので合わせをする。二段階合わせのような合わせである。このため「聞く」ための竿のあおりは一流しの間に頻繁である。

一流しは長い。3秒という時間でなく、流せるなら目一杯流す。見切りも3回ではなく最低で5回、いると思えば見切るまで何度でも。

参加者個人ごとに、高橋さんがアドバイス。ただ見るだけでなく、実際にシステムを修正してもらい、流し方を指導され、それアタリ!と声で教えてもらう効果は大きく、参加者はフリーフィッシングでヒットの連続である。

3秒間流し、3回繰り返す3×3の散々の法則とはまったく異なる釣り方である。このようなシステムと考え方、アタリの取り方で魚を釣る方法があることを知ることでテンカラの幅が広がるだろう。

人により釣り方の好みは違う。では、私がやるかと言えばやらない。

3秒、3回が私の性分にあっているし、それで大物が釣れなくても、それが自分のテンカラと割り切っているからである。

ただし、これはあくまでシーズン中の話である。オフシーズンになり、大物ニジマスを狙うときにはガン玉や目印を使う。