バチ抜けの初テンカラ(1)

 

 

YouTuberのバチ抜けチャンネルがテンカラを教えてほしいとのこと。バチ抜けはシマノのサポートアングラー。

海釣り専門のバチ抜けがなぜテンカラを? 

渓流をやりたくなって、いろいろ調べたらテンカラという釣りがあることを知って、やがて私に行き着いたという。

シマノアドバイザーでもあるので教えてほしいと思ったとのこと。

海釣り専門で渓流釣りは一度もやったことがないとのことなので果たしてどうなるか。

開田高原のMTおんたけで合流し、まず魚のこと、テンカラのこと、仕掛けのことを話した後、仕掛け作り。

海釣りで仕掛けを作っているのでサクサク。若いので老眼で苦労しない。

その後は定番のキャスティング練習。広い芝生の上のキャスティングなのでそこそこ飛ぶ。竿はシマノ「天平テンカラ3.3m」ラインはフジノライン「ソフティライン3.0m」である。

もっとも畳の上の水泳みたいなもので、渓流では芝生の上のようにはいかない。

私は大勢の人の講習をしてきた。グループのこともあれば個人講習も。

経験者もいれば、バチ抜けのように海釣りだけの人、生まれて初めての「いきなりテンカラ」の人もいる。

もっとも大事なことは安全である。怪我をしない、させないことである。

私自身、落石で左腕が曲がってしまう骨2本の複雑骨折したし、浮き石を踏んで右手首2本骨折した。

その他、転倒による捻挫、打撲、切り傷、擦り傷、竿、タモを折るなど、数えきれない経験をしてきた。幸いに、今のところ頭を打っていない。頭を打ったらサヨナラである。

渓流釣り中でも、長い距離を歩くテンカラはもっともリスクが大きいかもしれない。

若い頃はムチャをしたが、もう歳なので怪我したら明日がない。慎重にカメのようにノロノロでも、魚を釣るより安全に家に帰ることが大事と思っている。

最近、知人のフライマンが足首を骨折して一晩、一人で渓流で夜を過ごし、翌日、救助隊の手で救助されたことがFacebookにアップされていた。

そんなこともあるのでバチ抜けには安全にケガしないように渓流を歩くことを教えた。

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・走るな、急ぐな、魚は逃げない。

・石を跳ぶな

・浮き石に注意。コロッと動く石がある。まず、足先で軽くつついて動かないことを確認する。

・高い石の上に乗るな。落ちたらダメージが大きい。

・水の中では片足をしっかり固めてから片足を動かす。

・水の中では低いところ、低いところを歩く。

・上りより、下りに注意。地面をはって根を張る雑草がある。ここに足を取られると前のめりに転倒する。

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・安全のために複数で行く

・一人で行くなら携帯のつながるところで

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初めての渓流、初めてのテンカラなので1日目の午後は安全に釣りができる渓流へ。

ところが台風10号は大雨をもたらしたが、このあたりはほとんど雨が降らず、この渓流も大渇水である。

私もこんな渇水みたことがない。標高が高く水が冷たいので藻は生えていないが、低ければ藻だらけの青川だろう。

ここはイワナがほとんど。イワナは川の石に同化する保護色。石があればいると思うこと。

イワナが隠れる石や岩がある。そこは餌が流れる込む場所。そこに沿って流すなどの説明をするが、どこがポイントかわからず。

あそこに打ってという、あそこがわからず、わかってもキャスティングができない。

これは初めてテンカラする人が「誰もが通る道」である。

「子ども笑うな。かって来た道、年寄り笑うな。やがて行く道」

渇水なので魚は堰堤の「とうふ」の中に入っている。とうふの付け根に打ってというアドバイスで打った毛鉤にガツッ。

テンカラ初日、アタリがわかって合わせたわけではない。ピックアップしたら「あ!掛かってた」なのでフックアウトである。

これも誰もが通る道である。この渓流では同じように掛かっていた!フックアウト2匹で終了。渓流を換えることにした。

続く