足下がポイント、魚を踏んでいる

 

 

5月はテンカラのベストシーズンである。

晴天が続きカラッとして蒸し暑くなく、雨は周期的で大雨になることは少ない。さらに抜かれる魚はまだ少ないという条件が揃っているのが5月である。

講習会や、個人的に一緒に行ってほしいという依頼が多い。ひまんちゅで毎日がゴールデンウィークなので可能な限り出かけている。

5/11が掛川の原野谷川、12日が新城の寒狭川中部第2回目の講習会。

参加者は14名と12名。その多くがまったくの入門者か1〜2年経験者である。

フライやルアーの講習会と違い、テンカラは「体験会」である。

なぜならフライやルアーの参加者でフライセットやルアーセットを借りる人はいない。それぞれのエキスパートの技を見て、自分の釣りに活かすのが講習会の目的である。

テンカラが体験会であるのは、テンカラをやってみたいという人が多いことでもある。一人でもテンカラを知ってよかったという人を増やしたい。

講習会では漁協のご苦労、釣りのマナー、渓流魚について、テンカラについて約2時間講義し、ノートをとり、レポートを提出してもらう、ようなことをしたら誰も参加しない。

サラッとなるほど、ほどよく、よくわかる。

その後、キャスティング練習、実釣で約3時間くらいのスケジュールである。毛バリ巻きリクエストがあればオプションで。すべてボランティアである。

10名以上になると渓流で全員に釣ってもらうのは難しい。それでも皆さん楽しかった、テンカラ始めますという言葉を聞くと、涙が目からジュ、ジュ ッ、鼻からズルズル。

 

 

個人講習では

・どこがポイントなのか。魚がいる場所、出る場所はどこか。

・そこに毛バリを流す、また落とすにはどこに立てばいいか。ただし、そこに移動するとき他のポイントを荒らさないようにどこを歩けばいいか。

などを教示している。

実にポイントの目残しが多い。 成功体験から過去に釣れたような流れやポイントに毛バリを打つ。しかしどこにも魚はいるので、ここも、あそこも、あの先も・・・と。

えぇ、そうだったのか。今まで知らずに立っていた場所がポイントだったのか! こんなところに魚はいるのか! これを知るだけで、それまでの倍は釣れるようになる。

大阪の海里テンカラと楓さんにレクチャーしたら驚くほど釣れるようになった。

楓さんはそれまで小さなアマゴしか釣ってなかったが、いきなり尺イワナである。それを見て海里テンカラが「いいわなぁ」と言ったともイワナかったとも。

毛バリケースで原野谷川13200円、寒狭川中部7000円になりました。全額Water Aidに寄付します。ご協力ありがとうございました。