長野県飯田高森テンカラ講習会

 

5/25-26は飯田市の隣町の高森町での講習会。

高森町は天竜川を見下ろし、その向こうに南アルプル連峰が見渡せる景勝の地である。

伊那谷への釣りは飯田を通りこし、駒ヶ根や伊那まで足を伸していたが、これから通うことになりそうな予感。

地元の高森テンカラクラブのメンバーが講習場所である大島川の草刈りをしたり、講習前にニジマスを放流して参加者を迎え入れた。代表は毛バリ工房和楽の原沢さんである。

1日目は12名。2日目は10名である。遠くは東京から参加した親子も。子どもは中学1年生で、孫と同じ中1なので孫に教えているようで 、なんとか釣ってほしいと気持ちが入る。

2日間とも、まず約1時間の座学で渓流のルール、渓流魚の視力や側線の話、テンカラのアタリについて話し、その後は自己融着テープによる毛バリ巻きである。 子どもがいるのでギャグは控えめにした。ウズウズしたけれど。

子どもの目が真剣である。集中して巻くのを見ると私の目がかすむ。老眼、白内障ではなく、たくさんの水分が角膜表面を覆うからである。これを涙というらしい。

歳をとると涙腺がゆるむというけれど、頑張っている子どもを見ると目の奥が熱くなる。

その後はキャスティング練習と実釣である。子どもの覚えは早い。頭も身体も柔軟である。イチ、ニィがすぐにでき、次第に正確さを増す。

大人になると頭でわかっても身体が動かない人が増え、あっちに、こっちに毛バリが飛ぶ。

 

 

放流したニジマスは釣れたのか。結果、キャッチした人は少なく、ヒットしてもバラす人が多数である。

100mの間に参加者、スタッフを入れて15名ほどが行ったり来たり、さらに浅く魚の隠れ場所がないのでニジマスはパニックになり、ピリピリして毛バリには目もくれない。

2日目、そんな中で何匹かヒットさせ、キャッチした小5の岡田君がいる。小5と言えどもキャリアは長い。オレンジや赤のエッグ系の毛バリを使ったからである。

渓流といっても放流ニジマスの管理釣り場状態なので、いろいろな毛バリで目先を変える方がいいからである。

講習で巻く毛バリは放流された魚にはすぐには通用しない。それまで養魚場でペレットをもらっていたので自分で川虫(毛バリ)を食う経験がないから で、毛バリをバリバリ食うまでには時間がかかる。

それでも夕方の時合になると毛バリを追って孫が、ではなく中一の子どもが何匹か釣って、すっかりテンカラって面白い。夏休みにまた来るとのこと。

講習会とは言え、実際はテンカラ体験会である。一匹でいいから釣ってほしい。これからはベストに隠し玉としてオレンジの金柑毛バリや、チャートのモップ毛バリを入れておこう。